PS3 パックワールド レビュー

PS3だとDL専用のパックマンが主役のアクションゲーム。WiiUと3DSでも発売してるみたい。
値段の割にDL専用と聞いてかなり不安だったけど、キャラモノにしては堅実な作りで、結構よくできてる。

ピクサーアニメのような雰囲気で描かれたパックマンを操作する、3Dフィールドのアクションゲーム。
どうやら、北米で2013年の6月から放送しているアニメ「Pac-Man and the Ghostly Adventures」をゲーム化したものらしい。
日本でも2014年にアニメ放送してるらしいけど、アニメの類いは一切見ないので、全く知らなかった。
ちなみにゲームのボイスは全て英語で、日本語の字幕があるだけ。

序盤から、遺跡がどうこう発明がどうこうって会話が始まるんだけど、全く分からない。「やあ!おなじみのあのキャラだよ!」みたいな感じで色々出てくるけど、全然わかんない。
アニメ見てないとわからん系のシナリオだったので、その辺りはバッサリ無視してプレイした。
でもまぁ、パックマンが悪を倒して街を救う的な感じで、多分間違ってないんじゃないかな。

っていうか・・・このパックマン誰だよ!記憶の中にあるパックマンと、全然違うんだけど!
敵と戦う前に軽口を叩いたりするし、どこのスパイダーマンだよ!こいつは!
記憶の中のパックマン達
誰だよ!いや誰だよ!
操作は3Dアクションゲームの基本そのまま、スティックで移動とカメラ操作、□で捕食、×でジャンプ、△でスペシャルアタック、とこれだけ。
キャラもキビキビ動くし、捕食攻撃は敵との距離が多少あっても自動で追尾して攻撃してくれる。その上二段ジャンプも可能で、操作性はかなり良い。
基本的に敵は捕食一発で倒せるから、沢山出てきても□を連打していれば連続でパクパクと食べてくれる。これが結構気持ちいい。
パックマンのスペシャルアタック、ゴーストが逃げ回るようになる
システムはライフ制で、ステージにあるハンバーガーやチーズを食べると回復。ステージに落ちてるアイテムを集めることで、ライフの最大値が増えていく。
ゴーストを倒すと目玉が2つ手に入り、100個集めると残機が増える他、ゴーストを連続で捕食したり、ステージに落ちているパイを食べても残機が増える。
操作に加えて、システムも3Dアクションゲームでよくある感じそのままだね。
ステージの最後にあるフルーツを食べるとクリアとなる
ステージには落ちる足場や動く足場、傾く足場に氷で滑る床、燃える床などが設置されており、アクションゲームの基本的仕掛けがぎっしりと詰まっている。今時、ここまで古風なアクションは珍しいぐらいだから、やっていて逆に新鮮だったほど。
時間で消える床
乗ると溶ける床、こういうのは基本だね
とはいえ、ちゃんと独自の要素もあって、パックマンはフィールドに落ちているベリーを食べることで色々なモードに変身できるようになっている。
炎を投げられるファイアーパックや、氷を吐き出すアイスパック、姿を消したり舌をロープのように扱えるカメレオンパックや、ゴムパック、メタルパック、ストーンパック、バルーンパック、スピンパックと変身のバリエーションはかなり豊か。
△で炎を投げられるファイアーパック
□で舌を伸ばしてぶら下がれるカメレオンパック、△で透明になる
これだけの変身数があるからステージの構成も豊かで、炎を凍らせながら進むステージ、カメレオンの舌でぶら下がって行くステージ、メタルで壁に張り付いて進むステージ・・・と、バラエティに富んだステージが楽しめる。
敵の中にも凍らせてからでないと食べられないものや、炎で溶かさないとダメな敵とかがいて、調子にのって□連打で食べまくってるとダメージを受けたりする。
溶岩を凍らせて進むステージ
ストーンパックで転がっていくステージ
バルーンパックで風に乗るステージ、ギミックは豊富
変身はボス戦でも使用する
なかなかよくできてるけど、問題があるとするならゲーム自体の難易度がかなり低いこと。

フィールド上のいたる所に回復アイテムが設置してあるから、ライフが0になってミスっていうのは一度なかった。落下でのミスはあったけど、チェックポイントも豊富で死んでもそこまで戻されないから、ストレスは全くない。上の画像の残機が52っていうのを見ればわかると思うけど、残機もどんどん増えていくから残機切れを起こしたことはない。
敵は基本的に一撃だから戦闘も簡単。ダメージを受けるとパックマンの変身が解除されちゃうけど、変身用のベリーもたくさん落ちていて、しかも食べてもなくならないから困ることはない。その上、ステージのギミックも結構簡単だからサクサク進めちゃう。

ストレスフリーな作りで親切といえば親切だけど、流石に簡単過ぎって印象。子供用アニメのゲーム化だっていうし、難易度を求める方が間違っているんだろうけど。

6つのエリアにステージが5つずつ、ステージ総数は全部で30と結構少なめ、一つのステージもそこまで長くないから難易度の関係もあって割とすぐ終わる。
だけど本編の他にいくつかのミニゲームを楽しめる他、ローカルでの4人対戦モードも付いているからボリューム不足って事もない。

PS4の「ナック」が目指すべきだったゲームの形はこれだね。簡単なアクションに豊富なギミック。全年齢、問題なく楽しめるゲームっていうのは、まさにこういうのだよ。
ミニゲームは学校にある筐体で遊べる、この身長でどうやって遊んでいるのかは謎
シューティングのミニゲーム
レースのようなミニゲーム
全体的に無難な、3Dアクションのお手本のようなゲーム。あんまり褒めるところもないが、ケチを付けられるような所は一つも無い。決してつまらなくはないけど、絶賛するほどでもないって感じ。
グラフィックもPS3にしてはなかなかだし、SEやBGMにパックマンおなじみの音楽が混じっていたりして、歴代へのリスペクトもちゃんとしてる。
あ、ただ一つ、ステージをクリアするとパックマンがゲップをするんだけど、それがこのゲーム唯一の欠点。汚いからやめて、ホントやめて。

トロフィーもかなり簡単で、ほとんどはクリアしていくだけで解除されていく。マルチプレイのトロフィーはないから、トロファーの人も安心。
ただ一つ、全てのステージで「アーケードコイン」を手に入れるってトロフィーだけ少し面倒。どのステージでコインを手に入れたかは記録されないから、手に入れたステージをメモしておかないと、僕のように全てのステージをやり直すことになるぞ。

とっても簡単で、とっても丁寧に作られているこのゲーム。
アクションゲームの初心者や、高い難易度が苦手って人にはぴったりかもしれない。

プレイ時間 15時間

グラフィック ★★
音楽 ★
内容 ★★
難易度 ★
トロフィー難易度 ★

総評 ★★

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